半導体用語集

スループット

英語表記:throughput

単位時間当たりの処理能力、生産性。通常単位時間当たりに処理可能なウェハの枚数(枚/時)で表わす。
LSIの量産における経済性を決める重要な要因であり、LSI工場では8インチウェハの1時間当たりの処理枚数は数10枚以上が要求される。スループットTPは、1ウェハ当たりの処理時間を、ウェハの装置へのロード、アンロード時間をTI、1ショット当たりのアライメント時間をTa、ウェハ当たりのショット数をn、1ショット当たりの露光時間をTeとすれば、次式で求められる。
Tp = 1/Tw = 1/(Ti + nTa + nTe)
Ti はウェハの搬送機構の性能や周辺機器とのインタフェースの充実度で決まる値であり、
Ti は現状のX線ステッパでは1分から数分を要している。Ta はアライメント時間であり、アライメント方式に大きく依存する。
アライメント方式は大きく分けて2種類あり、あらかじめいくつかのアライメントマークを検出することにより、各露光ショットの座標を計算してステージを移動させるグローバルアライメント方式と、露光すべきショット/ごとにマークアライメントを行うダイバイダイアライメント方式である。高速化には前者の方が適しているが、高精度の座標検出系とステージ機構が要求される。これによりショット当たり1秒を切る値が期待できる。一方、ダイバイダイアライメント方式はショットごとにマークアライメントを行うので、ステージ座標の絶対精度は要求されない反面、アライメント時間を短縮することが難しくなる。現状ではショット当たり1秒を超えると思われる。飃はx線強度が大きく、レジスト感度が高くなれば小さくなる。現状の放射光リングの蓄積電流が500mA、 レジスト感度が100mJ/cm2とした時の露光時間は2~3秒である。以上から、現状の放射光リソグラフィのスループットは数枚~10枚/時であり、要求値を満足するまでには至っていない。ただし蓄積電流の増加、レジスト感度の向上、露光領域の拡大化によるショット数の低減、ステッパの高速化などにより、数10枚/時が見込まれるため、工業化が期侍されている。



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