半導体用語集
スチーム酸化
英語表記:steam oxidation
<p>酸化種が水酸基である熱酸化を加湿酸化と呼び、特に水酸基が十分あり酸化速度を律速しない場合をスチーム(水蒸気)酸化と呼ぶ。スチーム酸化では乾燥酸化にくらべて酸化速度が数倍以上大きくなる。反応管に導入する水蒸気は超純水の入った石英容器にキャリアガスをバブリングさせ制御する。水分量はガス流量と水温でほぼ決まる。キャリアガスは酸素である必要はなく、アルゴンや窒素も使われる。水温が30℃以上ではキャリアガス依存性はない。30℃以下になると酸素、窒素、アルゴンの順に酸化速度は小さくなる。また、バブラの形状や反応管の構造によっても酸化速度は微妙に変わるので、異なった装置で一貫したデ ータを取るのは難しい。</p><p>
水蒸気の量を安定に保つために純水素を石英反応管内で燃焼させて水を作る方式(パイロジェニック酸化)が量産工場では広く用いられている。この水素燃焼方法では、燃焼熱がSiウェハ温度に影響を与えないような注意が必要である。ウェハと水素燃焼部分との間に石英製バッフアを設けて封策する。スチーム酸化では、バブリングする純水の温度は100℃に近い。この時、酸化種である水蒸気が十分に存在するため、酸化膜の成長は酸化種の拡散で律速される。1,000℃以上のウェハ温度では装置の依存性はほとんどない。</p><p>スチーム酸化は酸化速度が大きいため比較的厚い酸化膜厚を必要とする素子分離工程あるいは不純物プロファイルへの影響の少ない低温酸化が要求される工程に使われる。</p>
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