半導体用語集

Deal-Groveモデル

英語表記:Deal-Grove model

 1965年にDealとGroveによって提案された、熱酸化機構を説明するモデル。このモデルによれば、Si基板上に酸化膜が形成される過程は、次の三段階のステップで構成される。 (1)酸化種がガス中からSiO₂の表面に運れて吸着する過程、 (2)すでに存在するSiO₂中を拡散する過程、(3)SiO₂と Siとの界面で、Siと酸化反応を起こす過程。そして、次のような式が導かれている。
 X₀² +AXo=B (t +τ)
X₀ : 酸化膜厚、t : 酸化時間、A、Bは、おのおの酸化剤の種類、拡散係数、濃度、酸化温度で決まる定数、τ : 初期酸化膜厚をXᵢとして、Xᵢ²+AXᵢ=Bτを満たす時間。
 tが小さい場合、すなわちt+τ≪ A₂/4Bなら、X₀=B/A×(t+τ)となり、酸化膜厚が酸化時間に比例する linear lawがえられる。このような SiO₂が薄い場合は、酸化速度はSiO₂とSiとの界面における酸化反応が律速となる。比例係数(A/B)の活性化エネルギーは、酸化剤の種類によらずほぼ一定で、Si-Si結合を絶つエネルギーにほば等しい。
 tが大きい場合、すなわちt≫A²/ 4Bなら、X₀²=Btとなり、parabolicな関係がえられる。 このような SiO₂が厚い場合には、酸化速度は SiO₂中の酸化剤の拡散が律速となる。この場合の比例係数Bは酸化剤のガス中での濃度と、酸化剤のSiO₂での拡散係数の積で決まる。スチーム酸化の酸化速度がドライ酸化よりも大きいのは、SiO₂中でのH₂Oの拡散係数がO₂よりも大きいためである。 加圧酸化を用いると酸化速度が増えるのは、酸化剤のガス中での濃度が大きくなるためである。さらに塩化水素や塩酸あるいはフッ素を酸素に添加した際の酸化速度の増加は、ハロゲン元祖の添加が酸素の拡散に関与するSiO₂中の欠陥を増殖し、拡散速度を増したことによると説明されている。

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