半導体用語集

ダンピング課税

英語表記:dumping taxation

 ダンピングとは、要するに国内価格よりも低く輸出価格を設定していることをいう。こうしたダンピングにより、国内(域内)産業に不当な損害が発生している際に、ダンピング防止税が課税されるわけであるが、この課税を正当化する主張として、以下の三つがあげられている。
(1) 低い販売価格は必ずしも効率的コストから由来するものではなく、コスト割れによること。
(2) 断続的になされるダンピング輸出に直面すると大規模な生産計画に狂いが生じるおそれがあることから、このような損害を与える可能性のある競争は、不公正であること。
(3) 関税または非関税障壁から市場が孤立することがあり、この場合、外国の輸出市場には参入できないのに、自国の市場へはかかる外国の製品が大量に流れ込むことができること。
 こうした公明正大な理由のもとにダンピング課税は課されるわけであるが、ダンピングマージンの項でも述べているように、ここには多くの恣意性が入り込む余地があり、実務の世界では調査官の政治的な裁量が大きく作用して、ダンピングマージンは変化しやすい。当然調査官は高いダンピングマージンをはじき出そうとするし、当該輸出国側は低いダンピングマージンを望むため、政治的なフリクションがここに発生する。

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