半導体用語集

テスティング

英語表記:testing

 広義では電気的テスト,電子・イオン・光ビームをプローブとして用いたテスト,測長など,半導体デバイスの評価すべてを含めて用いる。狭義では前述プロービングも含めた電気的機能のテストを指す。ここでは狭義で用いる。
 半導体デバイスの機能をすべてテストすることは,ある程度機能が複雑になってくると,非常に困難になる(「テスタビリティ」の項参照)。通常,テスティングは半導体デバイス単体で,その端子あるいはパッドからテスト信号を入力し,その結果出てくる出力信号を期待値と比較することで行われる。このような方法では十分な機能テストができない場合は,半導体デバイスを実際に使用するシステムに組み込んで,テストする(システムテスト)ことで,半導体デバイス単体では,十分テストできない機能のテストも可能になる。
 IDDQテストは,単体で行う通常の機能テストのテスト能力を補う,あるいは場合によっては置き換える目的で考案されたテスト方法であり,物理欠陥が内在しているデバイスの検出法として注目されている。lDDQテストが実際にシステムテストとの比較で有効性を示した例をみる。機能テストでは良品と判定されたもので,IDDQ値が20µA以上あった117個を実際のシステムに組み込んでテストした。そのうち,100µA以下であった56個からは故障が起きなかったが,150µA以上であった39個のうち12個,実に31%もが故障した。
 機能をテストできる能力,すなわちテスタビリティは二つの下位の能力に分けられる。まず,テストしたい個所を活性化する能力,次に活性化した結果を観測する能力である。通常のテストは活性化をデバイスの入力端子から行い,観測は出力端子で行う。テスタビリティを向上させる方法として,活性化は通常のテストと同じくデバイスの入力端子から行うが,観測は出力端子からではなく,チップ上の配線を直接プロービングする方法がある。そのような方法の代表が電子ビームテスティングであり,このような機能を持ったテスタは,電子ビームテスタあるいはEBテスタと呼ばれている。



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