半導体用語集
ビット需要
英語表記:bit demand
過去のDRAM総ビット需要は年率70%近いペースで安定して伸長してきた。DRAMの需給環境は、もちろん製品ごとに異なるものの、本質的にはDRAM全体の総需要と総供給をビットで換算してみる必要がある。1998年時点のDRAMのビット需要を用途市場別にみると、PC向けが最大の68%であり、以下、メインフレームやワークステーションなどのコンピュー夕類が
15%、HDD、CD-ROMドライブ、プリンタなどのPC周辺機器が6%、家電その他が11%と推測される。10年以上前は、ハイエンドのコンピュータのウェートが高かったが、PCのウェートは年々上昇する傾向にある。PCの普及が増大してくるのに加えて、台当たりのメモリ容量が増加してきているためである。
PC向けDRAM需要をみるうえでは、以下の点が重要である。まず、PCの台数と1台当たりの搭載容量の積で全体のビット需要が求められる。 PCの世界市場は1998年9,000万台前後であり、1台当たりのメモリ搭載容量は60MB前後である。過去のトレンドをみると、PCの台数成長が 1993~1995年にかけて年率25%程度1996年以降、減速したものの15%程度の成長が達成された。しかし、DRAMのビット需要成長に貢献しているのは、台当たりメモリ容量の成長の方が大きく、年率45%程度の成長を持続している。
これに加えて、すでに使用しているPCに後からメモリを増設する時のアド・オン・メモリもあげられる。新たにPCを購入するよりも、既存のPCをアップグレードした方がコストパフォーマンスが良いためである。アド・オン・メモリ市場は、PC向けDRAM需要の10%前後を占めると推測される。
今後当面のビット需要の成長を牽引するものは、PCであり続ける可能性が高い。これは、数量ベースでの市場規模をみても、台当たり成長をみてもPCほどの大型製品が他に見当たらないためである。したがって、DRAMのビット需要を予測するためには、PCの動向が最も重要である。しかし、今後、新たな分野にもビット需要が期待される。ネットワーク化が進むことによる、サーバの重要性が増してきている。また、デジタルTVなどの新たなデジタル家電製品にも、バッファメモリとしてのビット需要はある程度期待できよう。
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