半導体用語集
プラズマ窒化
英語表記:plasma nitridation
プラズマ励起した活性な窒化種を利用すれば反応を促進でき、窒化温度の低温化が可能になる。さらに、残留酸化種の影響を低減できる。プラズマ窒化はプラズマ状態に依存するので熱窒化にくらべてどのくらい成長が促進できるか一概にはいえないが、外部印加電界またはプラズマの自己バイアスにより窒化イオンの電界ドリフトとともにプラズマ中では荷電粒子の衝突や表面加熱効果も加わると考えられる。アンモニアの場合は以下のように解離し、最終的には窒素と水素になる。
NH3+e → NH+H2+e
H2+e → 2H+e
H+NH3→ NH2+H2
NH2+e → NH+H+e
NH+NH → N2+H2
石英反応管で発生させた高周波プラズマ窒化では1,000℃以下温度で、 6nm以上の厚膜化も可能となる。Si窒化膜の酸素の含有はほとんど観測され ないレベルにでき、屈折率はSi3N4の値2.05に近いものがえられている。さらに、アンモニアプラズマ中にフッ素を添加することで窒化反応を2倍程度に増加できる。フッ素はSi表面 で反応の触媒となる他、Si窒化膜のSi-N結合を弱め窒化種の拡散を速めると考えられる。しかしながら、成長した窒化膜の密度は低下する。フッ素の原料にはNF3などが用いられる。
プラズマ中のイオン化した窒化種を直流バイアスでSi基板に集め、陽極窒化することにより、前述の無電極プラズマ窒化方式より制御性を改善できる。窒素ガスプラズマにより、1時間で9nmの膜厚が得られる。
ラジアルラインスロットアンテナを用いたマイクロ波励起プラズマ窒化によればウェハ上で均一なプラズマを生成でき、均一性の高い窒化膜の生成が可能である。Ar/N2/H2混合ガスを使って、430℃の基板温度でリーク電流の小さい4.8nmの膜厚が得られている。
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