半導体用語集

ホウ素ゲッタリング

英語表記:laser Scattering Tomography Defect

リン拡散と同様に、シリコン結晶中に1019cm-3以上の高濃度でホウ素をドープして、金属不純物を効果的にゲッタリングすることが可能である。特にFeに対する効果は顕著であり、Crにも有効といわれている。CuやNiには顕著な効果はない。ホウ素ゲッタリングとして最もよく用いられる方法でが、ホウ素濃度が約1019cm-3以上のヘビードープのp+基板に1016cm-3程度のp型エピタキシャル層を成長させた、p/p+エピタキシャルウェハを用いる方法である。このウェハはラッチアップ対策などを目的に用いられるが、特にFeに対してはPBS法より強力なゲッタリング効果を示す。ホウ素ゲッタリングは偏析型のゲッタリング機構であり、p+基板とpエピタキシャル層とに一定の比率でホウ素が偏析する。PBSにくらべてFeのゲッタリング反応における活性化エネルギーは低いが、p/p+エピタキシャル基板の場合、エピ層と基板との割合がおよそ1:100であり、PBSのそれにくらべてゲッタリング領域の体積比が大きく、Feをゲッタリングする容量が大きいこと、素子活性層により近いために、比較的低温でもゲッタリング領域までFeが拡散しうる。p型基板ではフェルミ準位が価電子帯側にずれ、格子間のFe原子の準位が電子により占有される割合が増加している。その結果、負側にチャージしているホウ素原子との相互作用が働き、ゲッタリングが生じる。プロセスで用いられる熱処理では、Feのゲッタリングの効果はホウ素が1019cm-3以上の濃度で発揮され、基板中のホウ素濃度が低くなるにつれて、その効果は減少する。ホウ素の拡散の影響を避けるためにエピタキシャル層を厚くすると、ミスフィット転位が基板とエピタキシャル層との界面に発生してしまう。逆にp/p+エピタキシャルウェハでは、ミスフィット転位を積極的に発生させてゲッタリングに活用することもある。p+基板の酸素析出は1016cm-3程度の低濃度基板にくらべてより低酸素濃度で進行するため、BMDによるゲッタリングも寄与する。PBSにホウ素をドープする方法も報告されている。1021cm-3のホウ素をドープした場合には前述の反応の他に電気的に不活性なホウ素が生じていて、この場合はCuもゲッタリングされる。


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