半導体用語集

ボーダレス配線

英語表記:borderless wiring

従来、下の第一配線層と上の第二配線層上を接続する場合、間の絶縁膜に接続孔を明け、マスク合わせを行って第二配線層をエッチングによって加工していた。この時、合わせがずれると接続孔が露出し、接続孔部分が過剰にエッチングされる。これはこの部分の電流密度の局部増大、その上に被着する絶縁膜の以上堆積などを誘発し集積回路の信頼性を著しく損なう。したがって、従来から図1(a)に示すようなドッグボーン(スネが膨らんでいる犬の下肢に似ていることから命名)が用いられていた。しかるに、接続孔部分に、たとえばWを埋め込むと、第二配線層であるAlの加工時にエッチングされないので、原理的に図1(b)に示すように接続孔と第二配線層をオンラインで形成できる。合わせずれが最大で加工寸法Fの
半分あっても、第二配線層の幅の半分だけ接続できている。絶縁膜の以上堆積も発生しない。これをボーダレス配線と呼ぶ。図1に原理的なレイアウトを示したが、ドッグボーン配線とボーダレス配線では、配線ピッチと接続に要する平面面積に著しい差があることがわかる。どの程度合わせずれを見込むかは設計による。


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