半導体用語集
マグネトロンスパッタ
英語表記:magnetron sputter
高周波スパッタリング法は堆積速度が遅く,電子衝撃によって基板温度が上昇するという欠点がある。そこで,ターゲット面に平行な磁界を発生ざせ,捕獲した二次電子を利用してイオン化を促進し,堆積速度を上げるマグネトロンスパッタ法が開発された。この方法は低温・高速スパッタ法とも呼ばれ,薄膜形成法の主役となっている。最も簡単な構成として,ターゲットを円板状とし,その裏面に磁石を装着した構造のものがあり,この場合,磁カ線がNからSへ終端する途中で必ずターゲット表面に平行な磁界成分がある。陰極表面からたたき出された二次電子は,ローレンツ力によってE×B方向に閉じた軌跡を描く。このように,磁場の影響で電子の寿命が長くなり,低い圧力でも大電流密度放電が可能となり,スパッタリング速度を著しく速くすることができる。金属では,数μm/時程度の膜堆積速度は容易にえられる。しかし電子をトラップするのに必要なターゲット表面に平行な磁カ線は全漏洩磁カ線のごく一部で,ターゲット面から垂直に出ている中心部と周辺部は浸食されず,ターゲットの有効利用率はせいぜい30%と非常に悪いという欠点がある。
関連製品
マグネトロンスパッタリングターゲット市場規模、シェア分析、成長動向およびメーカー(2025–2035)
KD Market Insights Private Limited
KD Market Insights は、「Magnetron Sputtering Target Market Future Trends and Opportunity Analysis – 2025 to 2035(マグネトロンスパッタリングターゲット市場の将来動向と機会分析 – 2025~2035)」というタイトルの市場調査レポートを発表しました。本レポートの市場範囲には、現在の市場動向や将来の成長機会に関する情報が含まれており、読者が十分な情報に基づいたビジネス判断を行えるよう支援します。
技術/特許/M&A › 技術 › 半導体(素子・構造・回路など)
キーワード検索
フリーワードやカテゴリーを指定して検索できます
関連用語
関連特集
会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。




