半導体用語集
ムーアの法則
英語表記:Moore's law
1965年、Gordon Mooreはスピーチの準備をしながらある重要な発見をした。メモリチップの性能の発展をグラフで示そうとしたところ、驚くべき傾向が存在することに気づいたのである。新しく開発されるチップの能力は、それ以前の最新チップの能力の約2倍であり、そのペースは18~24ヶ月であった。もし、この傾向が継続するなら、コンピュータの処理能力は比較的短期間に指数関数的に増加することになる。
Mooreのこの発見は、今日ではムーアの法則として知られ、この傾向は現在に至るまで継続している。コンピュータの処理能力を予測する多くの企画立案者が判断の根拠としてこの法則を利用している。ムーアの法則が予知していたように、この25年間でチップに集積されているトランジスタの数は、1971年の4004チップの2,300個からPentium® Proプロセッサの550万個まで、2,300倍以上に増大している。こうして集積度はますます高くなっていく。「ムーアの法則」によれば、18~24ヶ月ごとに性能が2倍になるはずだが、そのためにはますます線幅を細くし、形成される層を薄くする必要がある。しかし、0.25µmのプロセスで製造されるチップでさえ、今や電子顕微鏡写真でみれば、分子の層が数えられるぐらいに層は薄くなっている。これを無限に薄くしていくことはできない。つまり、現在のチップ製造技術の延長線上では、物理的な限界に近づきつつあるともいわれている。インテルの試算によると、2017年には物理的な限界に達するという数字があるという。しかし、ムーア博士によると、それまでに少なくともあと5世代の進化は可能で、少なくとも数年はこれまでのペースの性能向上が続くだろうという。「ムーアの法則」は、コンピュータの性能向上や価格の予測にも使われているが、数年すると、この法則によっては、予測が難しくなる時代がくる可能性もあろう。
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