半導体用語集

レジスト感度

英語表記:resist sensitivity

光露光あるいは電子線露光用のレジストは、イオンビーム照射によっても感光し、同じポジあるいはネガ型を示す。レジスト分子の重合や架橋反応は、照射放射線によって単位体積当たりに吸収されるエネルギーにほぼ比例して起こるので、電子線に比較すると2桁程度阻止能の大きなイオンビーム照射では、レジスト感度は2桁程度よくなる。厳密には固体に入射したイオンのエネルギーは、固体を構成する電子の励起 (電子衝突)と構成原子の変位や振動 (原子衝突) により失われ、それぞれの過程でレジストへの化学変化の効率が異なることから、感度の向上は、入射イオンの種類、エネルギーにより変化する。以上はイオンのエネルギーが数keVの場合であるが、数MeVのエネルギーのイオンで照射した場合には、イオンの軌道に沿って密度の高い励起状態が発生し、これが非線形的な化学変化を引き起こしレジストを感光するため、前述の議論が適用できなくなる。


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