半導体用語集

描画領域

英語表記:main field area

主偏向で描画ができる領域の大きさのことを描画領域という。描画装置の主偏向量は大であるほど、ステージの折り返し数が減るため、ステージの折り返しに伴う無駄時間が減少され、生産性が向上する。また、変更領域がチップの寸法より大きい場合は、チップ
内に描画領域のつなぎ部分がなくなり、精度が向上する。描画領域の大きさは偏光した時に発生するビームのボケで決定される。偏光によるビームのボケは、偏光色収差、非点収差、像面湾曲収差、コマ収差、像歪収差がある。像歪収差以外の収差はビームのボケとなり解像性に影響を与える。ただし、偏光位置に依存した、像面湾曲収差と非点収差は、あらかじめ偏光位置による収差量を求めることにより、動的に補正することができる。偏向色収差とコマ収差が小さくなるように対物レンズを含めた変更系の最適な設計が行われる。変更収差を減少を目的として、電磁気的なレンズの光学軸を偏光に同期して移動させ、変更された電子ビームが等価的にレンズの光軸を通過するようにフィールドを変化させるという概念に基づいて設計された、Variable Axis Lens (VAL), Moving Objective Lens(MOL)があり、VALを発展した物にVariable Axis Immersion Lens(VAIL)がある。VAILを用いることにより、5mmの描画領域で80nmのパターン形成が可能であることが示されている。       


関連製品

「描画領域」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「描画領域」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。