半導体用語集

膜疲労特性

英語表記:fatigue property

強誘電体特有の現象として、分極反転を繰り返すと残留分極値が減少する傾向がある。このような現象を膜疲労 (fatigue)という。この現象は薄膜に特に顕著に現われ、原因としては構成金属元素の欠損、酸素欠損、電極界面での結晶の乱れなど様々なレポートがあるが、まだ完全にモデル化されていない。しかし、 膜疲労の改善技術は近年著しく進んでいる。SBTは膜疲労が起こらない材科として開発され、測定可能な範囲まで (1×1013 回程度)膜疲労を起こさない。これは、強誘電体自体の結晶構造 (層状ビスマス構造) が持たらす特性であり、電極材料によらず良好な膜疲労特性がえられる。PZT系強誘電体も電極材料を工夫することにより膜疲労のないキャパシタがえられている。Ru02やIr02 などの導電性酸化物は膜疲労改善効果があり、特にIr系電極を用いると SBTと同様に膜疲労のまったくないキャパシタをえることができる。


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