半導体用語集

ESD

英語表記:Electro-Static Discharge, Electro-Static Destroy

 静電気による放電現象あるいはそれによる破壊現象を呼ぶ。ESDは信頼性の面だけでなく,製造工程中でも重要な問題ではあるが,ここでは信頼性の問題に限定して説明する。
 静電気に対する耐性を試験するために1970年代後半までは,各半導体メーカーが個別に,実際に人体に数千ボルトもの電圧で電荷を帯電させたり,コンデンサに帯電させたりして,現実の静電破壊をシミュレートすることが行われていた。1980年頃に以下に示すシミュレーションモデルが提案されてからは,統一的なモデルでの試験が行われるようになってきた。
 静電気による半導体デバイスの破壊をシミュレートするモデルは大きく三つに分類される。

 (1)マシンモデル:機械のフレームのような金属部が帯電し,そこに半導体デバイスの端子が接触する場合をシミュレートする。電気容量200pFに帯電させ,直列抵抗は0Ωで放電させる。
 (2)人体モデル:人体が帯電し,そこに半導体デバイスの端子が接触する場合をシミュレートする。電気容量100pFに帯電させ,直列に1.5kΩの抵抗を入れて放電させる。
 (3)デバイス帯電モデル:半導体デバイスが帯電し,それが放電する場合をシミュレートする。半導体デバイスの端子が帯電する場合をCDM(Charged Device Model),パッケージの表面が帯電する場合をCPM(Charged Package Model)と呼んでいる。



関連製品

静電気放電(ESD)トレーの市場規模、シェア、成長、メーカー 2033年

KD Market Insights Private Limited

KD Market Insightsは、市場調査レポート「静電気放電(ESD)トレイ市場の将来動向と機会分析 - 2024年から2033年」を発表しました。この調査レポートは、静電気放電(ESD)トレー市場の将来動向とビジネスチャンス分析 - 2024年から2033年」を調査・出版したKD Market Insightsの市場調査報告書です。

技術/特許/M&A › 技術 › 半導体(素子・構造・回路など)


会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。