半導体用語集
GSM
英語表記:Global System for Mobile communications
欧州規格のデジタル携帯電話のことであるが、現在は欧州のみならずアジア・オセアニアなどにも急速に普及している。1992年にサービス開始し、1997年末で加入者6600万人(世界120ヶ国で採用)。デジタル携帯電話の規格としては、他に日本のPDC方式、アメリカのCDMA方式などがあるが、GSM方式は世界最大の加入者数を擁しており、事実上の世界標準(デファクトスタンダード)となっている。
西欧都市部では、加入者数増加のため、GSM 900/DCS 1800のデュアルバンドや周波数を(上下とも)10 MHzずつ増やすExtend-GSM、ドイツではHR (Half Rate)サービスが始まっており、また音質向上のためEFR(Enhanced Full Rate)サービスが開始された。
今後は、GPRS (General Packet Radio Service)などの高速データ転送可能なGSM端末が登場する予定である。
GSM方式の特徴として以下の三つがあげられる。
・SIM (Subscriber Identity Module)カード
ISO規格に準拠したカードにパーソナルIDなどの加入者情報を書き込んだもの
で、GSM端末にSIMカードを挿入することにより、どのGSM端末でも使用でき
る。
・ World-Wide ローミング
自分が契約していない携帯電話会社のある他の国でも通話できる。
・高速データ通信
9,600 kbpsの高速スピードでデータ転送できる。
これらを実現するための半導体要素技術としては、
・デジタル移動体通信に最適な高位マイコン(低消費電カ・低電圧動作など)。
・デジタル移動体通信に最適なDSP (Digital Signal Processor)
(新システム・新サービスに対応可能な低消費電カ・超高速DSP (100MIPS以上))。
・CMOSアナログデジタル混載プロセス技術。
・高集積高周波デバイス技術。
・高密度実装技術(超小型・薄型パッケージ)。
などがあげられる。
GSM開発で培ったこれらの半導体要素技術を使用し、W-CDMA、さらにそれに続く次世代移動体通信システムの世界統一方式であるIMT-2000(International Mobile Tele communications-2000)実現に向け、日米欧で規格化のための検討が進められている。
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