半導体用語集

PLCC

英語表記:Plastic Lead Chip Carrier

 表面実装型パッケージの一つ。QFJ(Quad Flat J-leaded Package)の旧名称。
 PLCCは,1980年代前半にTexas Instruments社によって開発され,1980年代には,米国を中心に表面実装用デバイスの代表パッケージであった。リードがパッケージの4側面から取り出され,かつパッケージ本体の外側でプリント基板との接合部のリードが内側に向かってJ字形に成形されたプラスチックパッケージ(図1)である。パッケージ外形は,正方形タイプと長方形タイプがある。
 PLCCはプラスチックパッケージであるが,同様の構造で材質にセラミックスを使用したCLCC(Ceramic Leaded Chip Carrier)というパッケージもある。PLCCは,プラスチックであるためコストも安価であり,自動実装用装置にも対応していることから一般的に普及している。一方のCLCCは,品質や性能を重視した大型コンピュータや産業用などに使用されている。現在ではこれらのようなリードがパッケージの四方向より取り出され,かつリードがJ形のものを総称し,QFJと呼ぶ。
 パッケージの長所は,リードがJ形状になっているため変形しにくく,ガルウィング形状のQFP(Quad Flat Package)などに比べ,実装面積が小さいことである。短所としては,パッケージ形状の制約によりパッケージコーナ近くへのリードの配置が困難なため,パッケージサイズの割には有効ピン数が少ない,実装後の洗浄が難しいなどがあげられる。近年PLCCの普及率が少ないのは,これらのデメリットによりQFPへと置き換わったためである。


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