半導体用語集
QFP
英語表記:Quad Flat Package
表面実装型パッケージの一つ。
QFPは1970年代前半に日立で開発された。パッケージの四側面からリードが取り出され,そのリードがガルウィング形状に成形されていることを特徴とするパッケージ(図1)である。
QFPは,ロジックLSIなどで用いられる多ピン用途の表面実装型パッケージとしては代表的なパッケージである。パッケージ外形を一定としてリードピッチを縮小化することにより,多ピン化,高密度実装化を図ることができる。パッケージには,プラスチックタイプとセラミックタイプがあるが,前者の方が低価格であり主流となっている。
QFPは,その特徴からASICに代表されるように少量多品種のパッケージに適している。現在,アウタリード数でいえば,一般的に300ピンくらいまでラインナップされている。アウタリードピッチは0.3mmまでは標準化されているが,0.3mmピッチは実装の一括リフローでは限界といわれるほど実装難易度が高い。そのため最近では電気特性的にも有効なBGA(Ball Grid Array)ヘパッケージ形態が変わりつつある。
QFPの中でも,特にパッケージの最大取りつけ高さが1.7mmのパッケージはLQFP(Low-profile QFP),1.2mmのパッケージはTQFP(Thin QFP)と呼ばれている。この他,その外観から命名されているQFPとしては次のようなものがある。パッケージの概略の位置決めを容易にし,取り扱い時にリードを保護するため,本体の四隅すべてに樹脂成形したバンパを具備したBQFP(Bumpered QFP),放熱性を高めるためにリードの一部に放熱フィンを備えた構造,もしくはパッケージ本体の表面の一部に放熱板が露出した構造になっているHQFP(QFP with Heatsink)などである。
また,HQFPには及ばないものの,パッケージからの熱放散性を高めるため,パッケージ内部のダイパッドの代わりに,ヒートスプレッダと呼ばれるCu材料などを使用したインナリードと結合されたチップ搭載部を有する構造のパッケージもある。この場合,通常のQFPと外観では区別がつかず,パッケージ外形を変更する必要がない。
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