半導体用語集

UNIBOND

英語表記:UNIBOND

1995年にフランスのSOITEC社から提案されたもので、水素イオン注入後Si基板内部に形成される徴小ポイドの熱処理時の成長による劈開を利用した貼り合わせSOI基板の商品名である (図1 )。 水素イオン注入後の熱処理による劈開はスマートカッ トと呼ばれる。
UNIBOND基板の製造プロセスではSi基板に酸化膜を通して水素をイオン注入後、酸化膜を介して支持基板と貼り合わせる。この後、
400 ~ 500℃ で熱処理すると水素イオン注入層に発生する微小ポイ ドの成長により劈開が起こり、薄膜Si層が埋め込み酸化膜上に形成される。この後貼り合わせ強度を確保するため高温熱処理を行い、表面を平坦化するためにタッチボリッシュを行う。劈開は非常にスムーズに起きるためUNIBONDでは、薄膜Si 層の厚さは水素イオンのエネルギーのみで制御できる。UNIBONDは貼り合わせSOIの一種であるが、薄膜Si 層の膜厚の均一性、制御性は主にイオン注入エネルギーの均一性、制御性で決まるため、貼り合わせSOIの中では良好である。均一性(最大一最小) は~ 10 nmであり, 5 nmまでの改善が目標とされている。しかし,タッチポリッシュや酸化膜の膜厚均一性の影響を受けるためSIMOXよりは劣る傾向にある。使用基板にCZ基板を用いた場合COPと呼ばれるgrownーin 欠陥に起因したHF欠陥がみられるが、HF欠陥以外にSECCO工ッチングで顕在化される欠陥(SECCO欠陥)が確認されている。
基板の貼り合わせは原理的に種々の基板が可能である。UNIBONDでは石英基板やSiC基板との貼り合わせウェハも実用化されている。


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