半導体用語集

アレニウス則

英語表記:Arrhenius model

 Arrheniusが提唱した反応速度論の式に基づいて故障寿命を表わしたモデル。アレニウスモデルともいう。故障時間の温度依存性は,その故障の基になる化学反応の温度依存性に依存する。化学反応の温度依存性は古くから図1下部の式1で示すアレニウスの式として知られている。アレニウスモデルを図1を基にして説明する。正常な状態では左側のポテンシャルの谷底にあるが,反応が起きて劣化した後は右側の谷底にあるとする。正常状態から劣化状態へ移動するためには,間の高い山を経由する必要がある。この山の高さが活性化エネルギーである。山を越える原動力は熱振動(熱運動)であり,熱振動は温度が高いほど大きい。この関係を定式化したのが式1である。
 故障の原因となる劣化の量(D)と時間との間に図2の式1のような線形関係が成立すると仮定する。劣化量がDLに達した時に故障寿命(L)に至るとすると,式2がなりたち,この式と図1の式1より式3の故障寿命の温度依存性を示すアレニウスの式がえられる。
 グラフを用いてアレニウス則に従うか否かの判定を行い,従う場合には活性化エネルギーと定数の推定を行うことをアレニウスプロットという。


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