半導体用語集

イオンミリング

英語表記:ion milling

 イオンビームエッチングともいわれ、カウフマン型などのイオン源にArなどの不活性ガスを導入し、イオンを生成し、これをグリッドを通して加速して試料基板に衝撃させてエッチングする。イオン源として、高周波型、電子衝撃型、デュオプラズマトロン型、フリーマン型などあるが、最近は無電極型のECR (電子サイクロトロン共鳴)型がある。しかし、大口径が可能なカウフマン型が生産では依然として使用されている。加工機構は物理的スパッタリングのため、エッチング速度はイオンの基板への衝撃角度に依存し、45度の時に最大になる。エッチング速度はスパッタ率 (1個の入射イオンに対する放出原子数)で決まり、質量の大きいイオンほどエッチング速度は大きい。平均自由行程の長い10⁻⁴Torr以下の高真空中で行えるので、イオンビームの指向性が高く、また再付着が少なく平行平板型によるAr⁺イオンスパッタとくらべて再付着がなく、エッチング効率がよい。また角度を変え、基板の回転により加工形状をテーパ状にできる。また物理的スパッタなので基本的にはどのような材料でもエッチングが可能であり、磁性薄膜などの揮発性生成物がえられない材料の加工に用いられている。しかし、マスク材も基板と同程度にエッチングされ、さらに、エッチング物は気化しないので、スパッタ物が加工基板とマスクの側壁に付着し、その膜の除去は容易でない。


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