半導体用語集
カットオフ周波数
英語表記:cut-off frequency
遮断周波数ともいう。周波数が高くなるに伴い性能が低下し、その特性を十分に維持できなくなる限界の周波数。トランジスタに対して用いた場合は、エミッタ(ソース)接地での電流増幅率の値が1に等しくなる周波数を意味することが多い。この場合は、トランジション(遷移)周波数、あるいは利得帯域幅積ともいい、ƒᴛと表記され、トランジスタの高周波特性を示す指標としてよく用いられる。ƒᴛの物理的意味は、キャリアがエミッタ(ソース)からコレクタ(ドレイン)まで達するまでの遅延時間に対応する周波数で、この遅延時間をτとすると、ƒᴛ=1/2πτで表わされる。シリコンより移動度の大きい化合物半導体の採用と素子の微細化に伴い、300GHzを超える値も報告されてきている。このように高い周波数帯域は測定系が存在しないために,実際には電流増幅率を測定可能な周波数範囲で測定し、その測定結果を6dB/octaveで減少する直線で外挿することによりƒᴛは求められる。
また、カットオフ周波数という言葉は、電流増幅率が低周波での値から3dB低下する周波数の意味でも用いられ、たとえば、エミッタ接地電流増幅率βに対しては、βカットオフ周波数、ベース接地電流増幅率αに対しては、αカットオフ周波数と呼ばれる。
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