半導体用語集

ゲート耐圧

英語表記:Time-Zero Dielectric Breakdown : TZDB

 シリコンを酸化することによって容易に、しかも絶縁性に優れた被膜を形成することができる。この事実がMOSLSI発展の原動力になっているといっても過言ではない。換言すれば、ゲート酸化膜の絶縁性および信頼性の確保は、MOSトランジスタの“命”ともいえる。
 ゲート酸化膜の絶縁性、すなわちゲート耐圧は、ゲート酸化膜の膜質に依存するのはもちろんのこと、素子領域端部(素子分離端部)の形状や状況にも非常に敏感である。前者の膜質は、酸化の前処理、膜中の不純物、シリコン基板の結晶欠陥、酸化炉の状態、酸化方法、酸化温度の他、電極材料などの影響を受ける。また、後者は素子分離形成方法に大きく依存しており、LOCOSではホワイトリボンに、STIではトレンチ端部の鋭利な基板形状に起因するゲート酸化膜の薄膜化によって生じる。ホワイトリボン対策としてはゲート酸化前の犠牲酸化が有効であり一般的に用いられている。また、STIにおけるゲート酸化膜の薄膜化は、ゲート酸化した際にトレンチ上端の尖鋭部に強い応力が加わり、ゲート酸化が局所的に進行しなくなるために生じる。そのため、トレンチ上端部の基板形状をゲート酸化前に丸めておく必要がある。トレンチ上端部形状の改善には、トレンチ側面の高温酸化(1,100℃以上)、ハロゲン雰囲気中の熱酸化などが有効である。

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