半導体用語集
サブストレート
英語表記:substrate
トランジスタや集積回路を作るために半導体結晶を特定の面方位を持った薄い板に切り出した基板材料である。通常はウェハまたは英語のsubstrateの頭をとってサブといわれている。GaAs、GaPなどからなる化合物半導体ウェハとSi、Geなどの単元素からなる元素半導体ウェハとがある。ウェハ面積が大きいほど1枚のウェハで作れるチップ数を増やせるため、生産性が高くなる。
Siウェハの製造はGeに比べ融点が高く、融液の化学反応性が大きいなどの理由で出遅れたが、プレーナトランジスタ技術の確立により大きく進歩した。現在は直径12インチ、長さ1m程度の大きなSi単結晶の引き上げが量産ベースで可能になり、半導体基板における主役の座(半導体ウェハ販売額の90%以上)を占めるまでに至った。日本のSiメーカー大手5社は全世界におけるシェアの65%以上を占めている。しかし、原材料である高純度多結晶Siは(国内では製造コストが高いことから)そのほとんどを輸入に頼っている状況である。
加工は主にスライス、ラップ、エッチングおよびポリッシング工程からなっている。また、ウェハ面内の結晶学的基準方向を示すためにOF(Orientation Flat)や、ノッチ(notch)加工工程、プロセス中のカケによる発塵、ウェハの割れを防ぐための面取り(beveling)工程もある。
スライス加工は、ダイヤモンドカッタ(内周刃切断機)によるものが一般的であったが、最近は削り代の低減による生産性向上を目指し、ワイヤソーを使うメーカーが増えている。スライス時のウェハの反りは後工程まで影響が残るため品質管理に注意が必要である。
ラップ加工ではスライス工程で発生した加工歪の除去、そりの矯正が行われる。残留した歪はエッチングにより完全に除去される。エッチング液は硝酸とフッ酸の混合液に酢酸を減速剤として加えたものが一般的であるが、半導体製品の高集積化、微細化の進展に伴い平坦性の面で有利なアルカリ系の薬液を導入するウェハメーカーも出てきた。
ウェハの研磨は、アルカリ性の薬液にコロイダルシリカを入れて行うCMP(Chemical Mechanical Polishing)プロセスである。TTV(Total Thickness Variation)、LTV(Local Thickness Variation)、そり面で有利な両面研磨法の採用が進んでいる。
さらに微細化に伴う光学的な平坦性の向上、製品特性向上のニーズに応え、以下のような高品位ウェハも生産されている。
メモリ製品では、ウェハ表面に存在するCOP(Crystal Originated Pits ; 直径は0.2~0.3µm)が問題となり、ウェハ表面の結晶完全性を向上する目的でウェハ表面にSiをエピタキシャル成長したエピタキシャルウェハ(epitaxial wafer)がすでに64M DRAM以降の製造プロセスで活発に使われるようになってきている。また、結晶の引き上げ条件を制御し、ウェハ表面に存在するCOPおよび転位を低減させようとした低COPウェハもその後量産化され、導入に向けて評価が始まっている。
次世代の超LSI生産に向けて、スライス工程におけるワイヤソーの導入、エッチング工程でのアルカリエッチ採用、両面研磨の採用などによりLTV(SFQR)で0.4µm(0.2µm)まで加工精度を改善したウェハの開発・量産化が進んでいる。この他にも、従来から知られているゲッタリング機能を向上したウェハとしてEG(Enhanced Gettering)ウェハ、DZ(Denuded Zone)ウェハ、水素アニールウェハなどがある。
このように、サブの仕様は、作られる半導体製品に応じて必要な機能を付与し今後も発展していくこととなろう。
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