半導体用語集

ネガ型レジスト

英語表記:negative type resist

 光,電子,イオンのエネルギー線が照射された部分が硬化し,現像後,照射されていない部分が溶解除去され,マスクを用いた場合,マスクの反転レジストパターンがえられるのがネガ型レジストである。パターンを形成するネガ型レジストには,架橋反応によりポリマーの分子量が増加し,現像溶媒に不溶となる汐イプとポリマーの極性変化により現像溶媒に不溶となり,ネガ型パターンを形成する2種類のタイプがある。架橋反応系については,ベース樹脂に架橋を生じさせる反応基がある場合,酸発生剤との2成分系レジストが可能となる。エポキシ基を有するメタクリル酸エステルとヒドロキシスチレンの共重合体はエポキシの開環重合によりネガ型となる。また,求電子置換反応が可能なべンジルカチオン誘導体を生じるポリマーはフェニル基を介して架橋する。また,へキサメチロールメラミン,エポキシノボラックなどの架橋剤を用いる三成分レジストがある。メラミンを用いたレジストはSAL(シップレー社),AZ-PN(ヘキスト社)という商品名で市販されている。極性変化を伴う反応の場合,二成分系材料については,t-BOC化ポリヒドロキシスチレンは非極性であるが,レジスト反応により生じたポリヒドロキシスチレンは極性ポリマーである。したがって,アルカリ水溶液で現像する場合,露光部分が溶解するためポジ型であるが,逆に非極性の有機溶媒で現像すれば,非露光部分が溶解するため,ネガ型になる。三成分系材料については,べース樹脂とアルカリ可溶性のジフェニルシランジオールと酸発生剤からなるネガ型レジストがある。露光により発生した酸によりジフェニルシランジオール脱水縮合を起こし,非極性のシロキサン結合を生成する。このシロキサンがべース樹脂の溶解阻止剤として働くため,ネガ型パターンがえられる。


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