半導体用語集

ノボラック樹脂

英語表記:novolac resin

フェノール類とホルムアルデヒドを硫酸や塩酸などの酸性触媒下で縮合しえられる樹脂の総称で、ジアゾナフトキノン感光剤レジストの樹脂として広く用いられている。フェノール類としては、m-クレゾールやpークレゾールが主に用いられているが、ジメチルフェノール(キシレノール) やトリメチルフェノールが用いられる場合もある。また、縮合剤もホルムアルデヒド以外にもサリチルアルデヒドなどが用いられる場合もある。ジアゾナフトキノン感光剤レジストの特性には、ノボラック樹脂のモノマ一種とその組成比、分子量、分子量分布、モノマーユニットの配列のしかた、溶解速度などが影響を与えるため、これらを所望特性に合わせ込みながら調整されている。たとえば、パターンのコントラストを上げるために未露光部の現像液膜減り量を抑えるため、溶解速度が遅くなりやすいジメチルフェノールやトリメチルフェノールの導入を行ったり、縮合反応をコントロールしてフェノール類がp位で縮合するモノマーユニットの配列を積極的に取り入れ未露光部でのジアゾカップリング反応を促進する設計(ノボラック樹脂のハイ・オルソ構造化)が試みられている。また、現像時のレジストパターンのアンダカットを防止するために、樹脂の低分子量の低減も行わ れている。


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