半導体用語集

パッケージクラック

英語表記:package crack

 パッケージが完成された後,はんだリフロー試験などの実装試験,TCTなどの信頼性試験,実際の使用環境において,パッケージ材料(モールド樹脂や基板)に亀裂が入る不良モード。異種の材料の熱膨張係数の不整合により発生する応力,パッケージ内部に吸湿された水分がはんだ実装時において水蒸気化する時の発生する応力に材料強度が耐えられない場合にパッケージクラックが起こる。はんだリフロー方法としては従来はVPS法(Vapor Phase Soldering)が主流であり,215℃程度での加熱であった。VPS液がオゾン層を破壊する原因となるフロン系の物質であったために,現在では遠赤外線放射と熱風対流式を組み合わせたIR(Infrared Ray)リフロー法が主流である。IRリフロー法はVPS法にくらべて均一加熱が難しいため,温度プロファイルの最高温度では230~240℃程度と,VPS法の215℃よりも高温となり,パッケージクラックが発生しやすい環境となっている。パッケージ側の対策としては,モールド樹脂やダイボンディング材の高温高強度化,低応力化,低吸温化,高密着化といった材料面での対策,ベッド形状に穴を空けて高密着化を実現するなどのパッケージ構造面の対策,防湿梱包といった梱包面の対策が採られている。


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