半導体用語集
プラズマ酸化
英語表記:plasma oxidation
Si基板を酸化する際に、高周波やマイクロ波を用いて発生させた酸素プラズマを用いる酸化方法をプラズマ酸化という。プラズマ酸化は、通常圧力0.1~1torr、基板温度600℃以下で行われる。熱酸化にくらべ低温で酸化が可能なため、Si基板中の積層欠陥や転移の発生の抑制、不純物の再分布の減少が期待できる。プラズマ酸化のうち、Si基板に正のDCバイアスを加えて酸化種の負イオンをSi02/Si界面に引き寄せて酸化 を促進させる方法を、特に陽極酸化と呼んでいる。この場合には、横方向の酸化は縦方向の酸化にくらべて小さいので、選択酸化の際のbird's beak (素子分離用絶縁膜)の発生が抑制できる。Si基板を直接プラズマに曝すと、酸化膜および酸化膜界面にダメージが生しやすいので、酸素プラズマを発生させる場所を、酸化反応を行わせる場所から離して、酸化性のラジカルのみを利用する方法も考案されている。 プラズマ酸化法を用いると酸化温度 の低減が図れるが、熱酸化膜とくらべ て酸化膜中および界面の欠陥が多く、その低減が最大の課題である。
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