半導体用語集
マスク欠陥検査
英語表記:mask defect inspection
マスクパターンが設計パターンどおりにでき上がっているか否かを調べることをマスク欠陥検査という。欠陥として検出されるものは、遮光パターンの出っ張りなどの黒欠陥、パターンの欠けなどの白欠陥および付着物である。欠陥が発見されたマスクに対しては、欠陥の種類に応して、洗浄もしくは欠陥修正を行い、再検査の後、無欠陥マスクと判定されれば良品マスクとして出荷される。マスク欠陥検査装置としては、検査手段として光を用いたものが最も一般的である。検査方法には、実際のマスクパターンからえられる信号同志を比較するdie-to-die比較法と、マスク設計データと実際のマスクパターンからえられる信号との比較を行うdie-to-database比較法の2種類がある。die-to-die比較法はさらに、同一パターンを有するマスク同士を比較して検査するmask-to-mask比較検査と、1枚のマスク内にある同一チップパターン同士を比較して検査するchip-to-chip比較検査とに分けられる。die-to-die比較法の長所は、同一信号を比較検査できるので,高感度でかつ高スループットで検査できることである。短所は、同一マスクもしくは同一チップが1組必要なことである。さらに、比較対象すべきパターンの同一位置に同一サイズの欠陥がある場合には欠陥を認識することができない。die-to-database比較法の長所としては,マスク設計データと実際のマスクパターンからえられる信号との比較をすることから正確な欠陥検出ができることにある。しかしながら、欠陥検出感度は、マスク設計データを検出信号と比較するために行う、マスク設計データのぼかし近似の度合によって、大きく左右される。すみわち、実際のマスクパターンから検出信号としてえられる光強度分布とマスク設計データのばかし具合を一致させようとすると、比較処理にかかる時間が長くなり検査速度が遅くなる。さらに、検査精度の向上はマスク設計データをより細分化して比較検査することであり、精度要求すればするはど膨大な検査データ量を処理することになる。最近では、パターンの徴細化に伴って、検査手段として電子ビームを用いた検査装置も使われ始めている。
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