半導体用語集
モールド樹脂
英語表記:molding compound
半導体素子を封止、保護するための樹脂系複合材料。樹脂封止型パッケージの代表的な材料の一つ。型(モールド)を使用することから、モールド樹脂と呼ばれ、熱硬化性樹脂が一般的に使用されている。粉末もしくは粉末を加圧、固形化したタブレットを加熱溶融し、160~200℃の金型内に注入して硬化させる低圧トランスファ成形方式が、最も一般的に用いられている。
モールド樹脂の構成成分は非常に複雑であるが、配合量的に主要な成分は、(1)ベース樹脂となる主剤、(2)主剤と硬化反応してネットワーク構造を形成するための硬化剤、(3)大量に配合することで強度や熱伝導率、熱膨張係数を改善する充填材(filler)であり、これらで概略90~95wt%を占める。
また配合量的には微少であるが、特性に対する影響が大きく重要な成分として、(4)熱硬化反応を促進し成形サイクルを短縮するための硬化促進剤、(5)有機物である主剤、硬化剤と、無機物である充填剤とを化学的に結合させるためのカップリング剤、(6)光の遮断や変色を目立たなくするための着色剤、(7)金型で硬化した際、金型から容易に取り出せるようにする離型剤、(8)本来、可燃性である樹脂を難燃化し、火災に対する安全性を配慮した難燃性付与剤、(9)その他の特殊微少添加剤などがあげられる。
以上の(1)~(9)の原材料が、単独または複数種用いられることから、モ ールド樹脂は通常、合計10数種類の原材料から構成されており、これらの原材料選択、配合比率や配合技術がモールド樹脂の性能を大きく左右する。
代表的な原材料使用例としでは、主剤にエポキシ系樹脂、硬化剤にフェノール系樹脂、充填材に溶融あるいは結晶シリカ(二酸化ケイ素、SiO₂)粉末、硬化促進剤にイミダゾール系やリン系化合物、カップリング剤にシラン系化合物、着色剤にカーボン、離型剤に天然あるいは合成ワックス、難燃性付与剤に臭素化エポキシ樹脂並びに三酸化アンチモン(Sb₂O₃)、その他可撓性や密着性を付与、強化するための特殊微少添加剤などが用いられている。今日、エポキシ系樹脂のモールド樹脂が主流として用いられている理由は、半導体素子との密着性や機械的強度、化学的安定性などの信頼性面、価格面などで、最もバランスがとれた優れた材料であることによる。半導体デバイスのさらなる高密度実装化、高性能化に対応して、従来から半導体素子に及ぽす応力の低減、薄型パッケージ封止対応などの改良改善が進められているが、当面この傾向が続くとみられる。
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