半導体用語集
ラッピング
英語表記:lapping
スライスしてえられた薄いウェハは結晶加工工程の後半の研磨工程に入る。標準的な研磨工程は,ウェハの面取り加工,両面ラッピング,エッチング,片面ポリッシング,最終洗浄からなり,これらの工程を経てウェハ表面は,加工歪がなく,清浄で,平坦な鏡面に仕上げられる。
ウェハの面取り加工はべべリングと呼ばれ,ウェハ周辺部の欠けによるゴミの発生防止,およびエピタキシャル成長時におけるクラウンの発生防止を目的とした機械加工である。特に発塵を避ける必要がある場合には鏡面べべリングが必要とされている。
ラッピング工程では,加工歪層の厚さを均一化し,ウェハを全面にわたり所定の厚さに平坦に仕上げることが目的である。ラッピングは研磨砥粒を利用した機械的な表面加工技術であり,ウェハに反りがあると表面が高い部分ではラップ圧力が高くなるため,ラッピングが進み,そりが矯正される。なおウェハの表裏で加工歪が異なる場合は,これによる弾性的なそりが加わるため,両面ラッピングによる平坦化仕上げが行われる。しかしラッピングによるそりの矯正は,有限のラッピングしろの下でおのずと限度があるため,スライシングを精度よく行うことがそり防止のために重要である。
ラッピングに用いられる研磨剤としては,SiC,Si0₂,ZrO₂,Al₂O₃などがあげられる。たとえばシリコンのラッピングの場合にはAl₂O₃が用いられ,両面合わせて50μm程度のラッピングが行われる。
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