半導体用語集

レジスト塗布処理装置

英語表記:resist coater

 レジスト塗布処理装置とは、レジストパターニング処理の中でパターニング露光に先駆けて、レジストをウェハ上に塗布/成膜する装置であり、一般的には装置構成上、レジスト現像処理装置と一体の形態をとる。
〈レジスト塗布処理装置を構成するウェハ処理モジュールと処理フロー〉
 (1)脱水処理べーク : ホットプレートオーブン(図1)
 
 レジストとウェハとの密着性を高めるために高温(200~300℃)でウェハを加熱しウェハ上に付着した水分を除去する処理。
 一般的にはホットプレートオーブンと呼ばれる熱処理モジュール上にウェハを載置される。コンべクションオープンと呼ばれる対流型の熱処理装置で処理される場合もある。
 (2)密着性強化処理 : アドヒージョンユニット(図2)

 (1)と同様にレジストの密着性強化処理を行う。密閉処理室内に載置したウェハ上に、蒸気状のHMDS(へキサメチルジシラサン)を噴霧し、ウェハ上の水分除去および、ウェハ表面の疎水化を行う。
 HMDSはチャンバ外部に設置された貯蔵タンク内で気化され、窒素ガスをキャリアとしてチャンバまで輸送される。
 (3)レジスト湿布 : レジストスピンコータ(図3)
 
 大きく、スピンチャック、スピンカップ、レジストポンプを含むレジスト供給系の三つから構成されている。
 また、スピンカップ上部に温湿度制御された工アー吹き出し口を設け、ウェハ近傍の雰囲気を一定制御している(カップ温湿度調整)。
 スピンモータに直結したスピンチャック上に真空吸着でウェハが支持される。ウェハの回転と同時にレジストノズルから規定量のレジストがレジストポンプを介して吐出され、レジストをウェハ全面に行き渡らせる。膜厚均一性を向上させるためにレジスト配管の外側に温調機能を設け、レジストの温度は一定に管理されている。また、レジスト吐出直後にレジストノズルの先端に残留した雫状のレジストは、ウェハ上に垂れ落ちるおそれがあるため、サックバックによってレジスト配管内へ吸い戻される。
 ウェハ外に振り飛ばされた余剰のレジストはウェハを囲い込むように設置されたスピンカップの内壁を伝わって、効率よく外部へ排出される。
 レジスト塗布と同時にウェハ端部表面のレジストは、エッジリンスによって除去され、レジスト欠けによる発塵を防いでいる。同様にウェハ裏面に付着したレジストもバックリンスによって除去洗浄されている。
 (4)溶剤揮発/レジスト固化 : ホットプレートオーブン(図4)

 レジスト塗布直後のウェハ上のレジストは多分に有機溶剤を含んでいるためレジスト膜を加熱によって乾燥、固化させる必要がある。ホットプレートオーブンは、平坦な金属盤の下部にヒータが取りつけられており、ウェハ面積同等の範囲での温度均一性を確保するために、金属盤とヒータの種類、寸法などが考慮されている。加熱されたウェハからは、多量の有機物がかい離されるため、効率よく排気される機構も付加されている。
 ホットプレート上に直接ウェハが載置されると、ウェハ裏面に汚染物が転写し、次工程のウェハ設置部の汚れを引き起こすため、プロキシミティベークと呼ばれる金属盤とウェハ間に微細なギャップを設けた非接触式のべーキング手法が用いられている。
 (5)ウェハ周辺露光処理 : 周辺露光装置(図5)

 紫外線の光源から光ファイバで誘導されたスポット照射ロと小型のスビンチャックとを具備している。
 スピンチャック上に載置されたウェハを回転させながら、ウェハ端部に紫外線のスポット光を照射する。スポット照射ロの位置を調整することで、露光領域が任意に設定できる。エッジリンスと同様の目的で行われる処理で露光されたウェハ周辺部のレジストは、レジスト現像処理時に除去される(図6)。

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