半導体用語集

偏向歪

英語表記:field distortion

電子ビームを偏向することに伴って発生する収差を偏向歪という。
偏向による収差は、偏向色収差、非点収差、像面湾曲収差、コマ収差、像歪収差である。像歪収差以外の収差はビームのボケとなり解像性に影響を与える。ただし、偏向位置に依存した、像面湾曲収差と非点収差は動的に補正することができる。像歪収差は、電子ビームを正方形に走査した場合に、走査域を樽型または糸巻き型に歪ませるように発生する。また、ウェハの高さに応じて、偏向領域の歪は変化する。これら歪はあら、かじめ歪量を計測しておき,歪に応じた補正係数を設定し、描画時にはウェハ高さと偏向位置に応じて動的に偏向歪補正が行われ高精 度な描画が可能となっている。電子ビーム描画装置は、光軸上だけ ではなく、偏向領域全体でビームの分解能やビーム位置精度で確保する必要がある。したがって、いかに偏向領域全体で収差を小さくするかが、電子光学系設計の重要なアイテムの一つであ る。


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