半導体用語集
光導波路
英語表記:Optical waveguide
基板よりやや屈折率の高い層を作製することにより、光を閉じ込め、導波させることができる。このような屈折率の高い層を光導波路という。光が一方向(導波層の厚み方向:x方向)にのみ閉じ込められる光導波路を二次元光導波路、またはスラブ光導波路という。さらにx方向の屈折率分布により分類すると、導波層内の屈折率が一定のステップ型導波路と導波層の屈折率が徐々に変化するグレーデッド型導波路に分けられる。導波層の両面で全反射が行われ、光波が減衰せずに導波層中に閉じ込められて伝搬する時、これを導波モード、基板もしくはクラッド層ヘ一部が漏れる場合を放射モードという。伝送される平面導波路の導波モードには、電界の進行方向(z)成分を持たないTEモードと磁界の進行方向成分を持たないTMモードとがある。
二次元導波路の場合は、厚み方向にのみ光が閉じ込められているため、導波された光は表面に沿って自由伝搬となり回折によって広がってしまう。 x、y方向ともに光を閉じ込めたものを三次元光導波路、 もしくはチャネル光導波路という。三次元光導波路は、埋め込み型、リッジ型、装荷型、電圧誘起型の四つの基本的な構造に分類できる。
三次元導波路においては、導波モードに純粋なTEモード、TMモードは存在せず、混成モードとなる。この場合、電界の主成分がどの座標に平行であるかによって、ExとHyを主成分とするTM-like modeとEyとHxを主成分とするTE-like modeに分けられる。しかし、三次元光導波路の正確な解析は困難であるため、マーカットリィの方法、等価屈折率法など種々の近似法が用いられる。
三次元光導波路の作製には、微細加工技術を必要とするが、この導波路を用いて、光波の分岐、曲がり、結合などを制御することによって、光変調器やスイッチなどの光デバイスを構成することができる。
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