半導体用語集

挿入型パッケージ

英語表記:through-hole mount type package, insertion type package

 スルーホールと呼ばれる貫通穴が開いた基板に,パッケージから導出されたリードを挿入して実装する半導体パッケージの総称。リードをピンと呼ぶことから,ピン挿入型パッケージとも呼ばれる。
 実装は,基板との電気的,機械的接続をより確実に行うために,基板に開けた穴にリードを表面から挿入し,裏面側ではんだを供給し,部分加熱する接続方法をとる。この挿入されるピンは,通常はんだによって被覆されている。
 パッケージの種類としては,SIP(Single In-line Package),ZIP(Zigzag In-line Package), DIP(Dual In-line Package),PGA(Pin Grid Array),およびその派生品としてSSIP(Shrink SIP),SZIP(Shrink ZIP),SDIP(Shrink DIP),WDIP(DIP with Window),HSIP(SIP with Heatsink),HZIP(ZIP with Heatsink),HDIP(DIP with Heatsink)がある。リードがパッケージの一方向から各端子が直線に導出されているものがSIP,リードがパッケージの一方向から各端子がジグザグに導出されているものがZIP,リードがパッケージの2方向から導出されているものがDIP,リードがパッケージ下面の格子状の位置から導出されているものがPGAである。派生品の先頭の"S"はShrinkの略で,アウタリードピッチが標準よりも狭いものを示す。ゆえに標準ピッチ品にくらべてピン数が多い場合が多い。"W"はwith Windowの略で,パッケージの一部に透過性の窓を有するものを示す。たとえばPROMでメモリを消去する時に,紫外線を照射するために使用される。"H"はwith Heatsinkの略で,放熱板または放熱フィンを持つことを示し,搭載チップの消費電力が大きい場合に用いられる。
 挿入型パッケージでは基板表面から裏面にピンを挿入して実装するため,基板の該当部分の表裏両面が実装エリアとして必要になる。つまり基板の両側に実装可能である表面実装型と比較し,挿入型では同一サイズの場合,約2倍の実装面積が必要となる。


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