半導体用語集

熱拡散

英語表記:thermomigration

半導体製造プロセスにおいて、半導体ウェハに一定量の既知の不純物を熱的拡散によりドーピングする技術をいう。熱拡散プロセスには通常の酸化プロセスと基本的には同し酸化炉が用いられる。熱拡散においては不純物の濃度勾配が拡散の駆動力となる。この時濃度勾配によって移動する原子の流れはFickの第一法則に従う。ある場所における不純物原子の濃度の時間変化は、その場所に流れ込む不純物の量とそこから流れ出す不純物の量との差で与えられると考えると、不純物濃度について一般に成立するFickの第ニ法則が導かれる。不純物濃度が半導体表面において常に一定値を保つように半導体基板中に不純物を拡散させる場合、Fickの第二法則を表わす方程式の解は補誤差関数を用いてえられる。また不純物が半導体の格子位置に置換した形で存在するため、高濃度領域の不純物拡散を考える時には、空孔などの点欠陥の挙動を考慮する必要がある。


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