半導体用語集
界面ラフネス
英語表記:interface roughness
Si/SiO₂伍界面のラフネスは、MOS-FETのチャネルのモビリティあるいは酸化膜の信頼性の観点から、従来より最も重要視されてきた項目であり、現在でも多くの研究がなされている。
大きく分けて、界面ラフネスの計測、界面ラフネスのデバイス特性への影響、界面ラフネスを改善するための界面平滑化の三つに分けられる。ここでは、第一のラフネスの計測に関して説明する。第一になされるのは、透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)を使った断面写真による界面評価である。現在でもこれが最も直接的であり直感との整合はよい。しかしながら、TEM像には格子像をめぐった解釈論がつねにつきまとい、精密には原子配置に関するモデルに基づくシミュレーションをやってみて対応を取っていかないと、詳細な構造に関する解釈に対してミスリードするおそれがある。また断面TEM像は厚さ方向の平均をみていることにも注意しておかなくてはならない。シリコン初期表面のラフネスは酸化後のラフネスに大きく影響しており、RCA洗浄後の酸化膜か、UHV中でのフラッシングアニールによって平坦表面を出した後の酸化膜成長によるラフネス成長かは当然ながら異なる。この結果はラフネスの酸化膜厚依存性という形で現われる。しかし、10nmを超えるような厚さになってしまうと初期表面の情報はほとんどみえなくなってしまう。ラフネスには、その高さ⊿と相関長Λ(平均的な意味での隣の凹凸との距離)という特徴的長さが導入される。高さは直感的であるが、相関長というのは多くの実験データに基づき、ラフネスの位置に関する相関の関数形から決める必要がある。現在、指数関数的相関あるいはガウシアン(誤差関数)的相関のどちらかが使われることが多いが、この差を実験的に決めるのは今のところ難しい。酸化膜を剥離した後には、STM、AFMというプローブ顕微鏡を用いて、かなりの精度で表面を観測することができるが、酸化膜をエッチングした時に、シリコン側への影響はなかったか、本当に界面の形が維持されているか、表面に異なるものが付着、反応していないかなど、やはり疑問は残る。特に
(100)表面では、OH基の存在下でシリコン表面がエッチングされ、選択的に (111)面が出る方向にある。その影響を十分取り除いた形で表面を観測しないと結果を間違えるおそれがある。埋もれた界面をみるということは多くの場面で要求されることであるがなかなか難しい。また、酸化膜剥離後の表面をみるにしで紅ラフネス標準というものがないということは注意すべき点である。
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