半導体用語集
界面準位
英語表記:interface states
Si/SiO₂界面は本質的に格子ヘテロミスマッチ系であるから、必ずダングリングボンドが残ったり、構造の歪、あるいは結合長が変化したりで、母体であるシリコン基板とは電子構造が異なる準位が出現する。ダングリングボンドの多くは水素などによって終端されているため、このような系としては驚くべき低い界面準位密度を示す。界面準位の定義としては、界面にあって、母体シリコンとキャリアのやり取りができるような準位であり、界面にあってもシリコンのバンドギャップの外にある準位はフェルミレベルの変化に対してキャリアをやり取りはできないので界面準位とはいわない。ギャップ内の準位であるから、指標としては、どのエネルギー準位にどのくらいの密度であるのかという量になり、通常Dit (Interface State Density)(1/cm²/eV)の単位系で表わす。Si/SiO₂系で本質的界面準位としてはPbセンターがあげられる。これは、界面において三つの結合をシリコンとして一本がダングリングボンドであるようなSi₃≡Si·と表わされるようなシリコンである。これはESRによって発見された準位である。ESRでは不対電子を検出するので、まさにこのダングリングボンドが検出される。この準位はミッドギャップより上ではアクセプタ型、下ではドナー型と考えるのが一般的である。界面準位を検出する手段としてはC-V特性から求めるのが一般的であるが、これだと比較的大きな面積のキャパシタが必要になる。最近、MOSFETを使って界面準位を評価する方法としてチャージポンピング法という手法がある。この手法を使うと、サブミクロン素子の界面準位が容易に測定できる。原理的には以下のようである。nMOSFETを考えよう。ゲートに反転電圧以上の正電圧、負側にフラットバンド以下の負電圧になるようなパルス電圧をかける。結果として、反転した時にソース・ドレインからチャネルに流れ込んだ電子が界面準位にトラップされて、逆に負電圧がゲートにかかった時に、界面にトラップされた電子と基板中のホールが再結合して基板電流となる。一周期終ると、電子が界面準位を介して基板に流れていくことになる。実験的には直流基板電流を観測していればよい。ゲートにはパルス電圧をかけるので、この周波数を上げれば時間的に追随できる範囲で、周波数に比例して直流電流値は増加する。この手法は小さい素子で効果を発揮する手法であり、FETまで作らないと測定できないとう煩雑さはあるが有力な手法である。
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