半導体用語集

界面準位

英語表記:interface state

界面準位は、界面に存在する電荷を捕獲するエネルギー準位である。界面準位はTamm、Shockleyとその他の人達によって理論的に研究されてきた。結晶表面では、周期的結晶構造が表面で終るため、禁制帯中にエネルギー準位が形成される。この存在はShockleyとPearsonによって表面のコンダクタンスを測定した際に、最初に見い出された。超高真空装置中で清浄化した表面の測定から、表面準位密度が非常に大きく、表面原子密度のオーダであることが確かめられた。SiとSi02の界面においても、禁制帯中に準位が形成される。界面準位は、早い準位 (fast states)、遅い準位(slow states)に分類される。厚い絶縁層を持ったMISダイオードにおいては、主に問題となる準位は、絶縁物半導体界面での表面準位または界面準位である。これらの準位は、低温では、時定数が非常に長いから、必すしも速い準位とはいえない。また、電子を放出する前は、中性であり、放出すると正電荷になる表面準位をドナー準位といい、電子をえる前は中性であり、電子をえると負電荷になる表面準位をアクセプタ準位という。ドナー表面準位は次のように表わされる。



同様にアクセプタ表面準位を示すと次のように表わされる。



ここで、Et は表面準位のエネルギーレベルであり、g は基底状態の縮退度でドナー準位の場合2、アクセプタ準位の場合4である。
電圧を印加した場合、表面のフェルミレベルは、バルク中のフェルミレベルに対して固定されているが、表面準位は価電子帯、伝導帯とともに上下する。表面準位がフェルミレベルを交差すると、表面準位の電荷の移動が生する。電荷の移動は、MIS容量に影響を及ぼし、理想的MIS曲線に変化を与える。


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