半導体用語集
相互拡散
英語表記:interdiffusion
固体結晶Aと別の固体結晶Bとがある面で接合されている系(拡散対という)を高温にあげた時,それぞれの結晶を構成する原子は互に拡散し、これを相互拡散という。もし、固体結晶Aの原子が空格子点機構によって拡散するならば、境界面上にある原子Aは結晶Aの空格子点と位置交換を してA側へジャンプするか、あるいは結晶Bの空格子点と位置交換して B側へジャンプするかの2通りの動き方が考えられる。前者は結晶A中の自己拡散と同じであるが、後者の場合では結晶Bの空格子点濃度や原子間力によりそのジャンプは影響されるので結品Aの自己拡散とは異なる。B 原子についても同様なことが生じる。一般に、原子Aの拡散係数DAと原子Bの拡散係数DBは異なり、しかも境界付近ではそれぞれの濃度が高いため、拡散係数は濃度に依存するので、その解析は複雑となる。もし、DA>DBとすると、原子A の流れが原子Bの流れより大きくなる。この結果、拡散前の境界面に対して、結晶B側の体積が増加し、一方、結晶A側の体積が縮小することになる。 この時、拡散対の中にマーカを埋め込んでおくと、マーカは相互拡散により移動する。この現象は、2種の異なる金属間の拡散において観察されており、カーケンダール効果と呼ばれている。
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