半導体用語集
空間周波数
英語表記:spatial frequency
露光される周期的なパターンのピッチの逆数を空間周波数という。投影光学系において、レンズはフーリエ変換の役割を果たすので、マスクパターンは瞳面でフーリエ変換され、瞳面上の像が像面 (レジスト面)でフーリエ変換される。フーリエ変換が2度行われるので、像面ではマスクパターンの像が忠実に再現されるというのがフーリ工結像論の原理である。ところが、実際の投影光学系では瞳(開口)が有限の大きさを有することを考慮しなければならない。周期的なパターンが存在するマスクに部分的コヒーレント光を照射すると、0次から高次に至る回折光の光束が生じる。回折角度の大きい高次の回折光は瞳の外にはずれるので、もはやそのような高次の回折光は結像に寄与しなくなる。回折光の角度は、空間周波数に依存している。空間周波数が低ければ回折角は小さくなり、高ければ回折角は大きくなる。したがって、空間周波数によって何次までの光束が瞳面内を通るかが決まる。0次光だけでは結像されないので、最低限0次光と一次光が瞳面内に入らなければ像は形成されない。投影光学系の解像力は、0次光と一次光が干渉可能な限界空間周波数(カットオフ周波数)で表わすことができる。
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