半導体用語集

総合電機メーカー

英語表記:integrated electronics maker

 日立製作所、東芝などのように、民生用エレクトロニクス製品から産業用エレクトロニクス製品、さらには半導体など、電子部品までを幅広く手がけるコングロマリットを総称して総合電機メーカーと呼んできた。
 戦後から1980年代までの国内市場が成長する余地を残していた段階では、総合電機メーカーは、国内におけるインフラ整備に加え、雇用機会の創出という重要な役割を担ってきた。しかし、1990年代半ば過ぎ以降、総合電機メーカーが従来型の総合経営を継続することの困難さが顕在化しつつある。国内市場の飽和感が強まる一方、為替レートなどマクロ環境の変動、韓国に代表される東南アジアメーカーの台頭により、グローバルレベルでの競争が激化している。
 こうして環境が変化する中で、顧客層、製品サイクル、 リスク・リターンなどが異なる製品(事業)を同一企業体に抱えることの弊害が目立ち始めている。具体的には、収益責任が不明瞭となっていたこと、意思決定のスピードに欠如していることなどがあげられよう。今後の総合電機メーカーは、方向転換を求められている状況にあり、持ち株会社制を利用した分社化、低収益事業からの撤退または事業売却といった流れがさらに加速するものと見込まれる。

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