半導体用語集

表面構造

英語表記:Surface structure

単結晶内部では原子がある規則のもとに配列されているが、表面ではその規則性が破れるため結品,面方位により特有な表面構造をとる。Si表面は非常に活性なため、大気中の酸素や純水中の溶存酸素と容易に反応し、いわゆる自然酸化膜を形成する。したがって、通常条件では自然酸化膜が形成され、清浄な表面構造は現われない。表面構造をえる方法としては、超高真空で基板を加熱して自然酸化膜を除去し、表面原子を再配列させる方法が一 般的である。表面構造は(111)では 7×7構造、(100) 構造では2×1構造が知られている。表面構造は非酸化雰 囲気の高温アニールやエピタキシャル 成長でも形成される。H2アニールやエピタキシャルウェハでは表面再配列 が起こり、step-terraceの周期構造が出現することが原子間力顕微鏡で確認されている。(100)面の場合の terrace長は基板のoff angleθに依存し、 terrace長x1/tan 0の関係があり、日が小さいほど長くなる。θの値 が 0.01~0.05°ではterrace長が可視光領域になり、このステップが回折格子として振る舞い、rainbow haseなど呼ばれる光の異常散乱が生じる。厳密な意味での表面構造とはいえないが、マイクロラフネスと呼ばれるSi基板表面での数入の凹凸が酸化膜耐圧や電子の移動度に影響を与えるとの報告もあり、一種の表面構造と考えられる。


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