半導体用語集
超純水製造装置
英語表記:ultrapure water system
本装置は、水道水、工業用水、天然水(井戸水、河川水、湖沼水など)などを原料として、その中に含有される各種金属、有機物、微生物などの不純物を除去し、半導体の洗浄工程に用いられる超純水を製造する設備である。
主要な構成機器には、以下のような機器がある。
有機物を除去するためのユニットとしては、活性炭、RO膜(Reverse Osmosis=逆浸透膜)、UV(紫外線)酸化装置などがある。
各種イオンを除去するためのユニットとしては、イオン交換樹脂、RO膜などがある。
溶存気体(主に酸素と炭酸)を除去するためのユニットとしては、真空脱気装置、膜脱気装置、窒素脱気装置などがある。
水に溶解していない粒子や死菌などを除去するためのユニットとしては、 MF膜(Membrane Filter;有機性薄膜)、UF膜(Ultra Filter;限外濾過膜)などがある。
装置内部の徴生物の繁殖を抑制するためのユニットとしては、UV殺菌器などがある。
イオン交換樹脂の再生薬品やpHをコントロールして特定の成分の除去効率を上げるための薬品を注入する薬注ユニットとしては、塩酸注入設備、カセイソーダ注入設備、次亜塩素酸ソーダ注入設備、スケール分散剤注入設備、スライムコントロール剤注入設備などがある。
これらのユニットの組み合わせや並べ方は、原料水の種類や、半導体製造に必要とされる水の純度、あるいは純水製造装置の運用の仕方によって様々である。
純水製造装置は大きく前処理装置、一次純水装置(低純水装置)、サブシステム(二次純水装置あるいは高純水装置)、回収装置に分けられる。
前処理装置とは、一次純水装置を構成するユニットを目詰まりやスケーリングから保護できるレベルまで原料水を精製するための設備で、原料水の水質によってユニット構成は大きく変化する。
濁質除去のための凝集(沈殿)濾過設備や硬度成分除去のための軟化装置などがよく知られている。
一次純水装置とは、前処理装置あるいは回収装置で処理した水を、不純物がmg/I(ppm)レベルの純水まで精製するための設備である。
主に、活性炭塔、イオン交換樹脂塔、RO装置、脱気装置などから構成される装置が多いが、環境保護が重視される近年では、薬品再生式のイオン交換樹脂塔の代わりに、シンプルで薬品使用量の少ない、RO膜中心の構成のものや、CEDI(Continuous Electro Deionization)装置を組み込んだ装置が注目され始めている。
一次純水装置で精製した水は、一次純水や低純水と呼ばれ、このまま、裏面研削工程や、ダイシング工程などの、一般的に高純度が要求されないエ程で使用されている。
サブシステムとは、一次純水を不純物がµg/l (ppb)レベルの超純水まで精製するための装置で、主に、UV酸化装置、イオン交換樹脂、UF装置などから構成されることが多い。工程によっては、高温の超純水を必要とするが、サブシステム内で蒸気などを使用して超純水を加温して送水することもある。
回収装置とは、工程で使用ずみの純水(回収水あるいはリンス排水)を回収して、純水製造の原料水として利用するための装置である。
一般的には、活性炭塔、イオン交換樹脂塔、RO装置、UV酸化装置などから構成されることが多いが、様々な汚れ具合の回収水をどこまで回収するか、あるいは工程で純水に混入する薬品がどのようなものであるかによって、装置構成は大きく変化する。
省資源が要求される近年では、回収水をできるだけ多く再利用することで、原料水を節約する傾向にあるが、回収水の回収率を上げれば上げるほど、回収水の汚染度は増し、回収装置が複雑化かつ大型化してしまう。
したがって、できるだけ、シンプルかつ小型の回収装置で、いかに回収水の高回収率を達成するかが、純水製造技術の課題の一つとなっている。
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