半導体用語集

酸窒化膜

英語表記:oxinitride 

 オキシナイトライド膜と呼ばれ、純SiO₂に窒素が導入されたものである。酸窒化膜の作成方法はいくつか報告さ れているが、ここでは典型的な以下の 2種類の方法に関して述べる。
(l)NH₃によるNの導入。まず熱酸化膜を形成した後に、アンモニア中で高温処理する。これによって酸化膜中にNが導入されるが、このままでは膜中に多量のHが残存して信頼性上はよくないので、続いてこの後に高温酸化処理することによって、Nを拡散させるとともにHを酸化膜中から抜き出してしまう。(2)N₂O、あるいはNOによって酸化膜を窒化することでNを導入する。N₂Oの場合とNOの場合とで、導入されるNの量に差がある。N₂Oの場合には、窒化と酸化が同時に進み、NOの方が多量のNを導入できる。この他にも、Nイオン注入、プラズマ窒化などの手法も試みられている。また、上記の各種組み合わせ的なプロセスも試みられている。このことは逆にいうと最適な酸窒化膜とはどういう膜であるのか今のところ指針がないことを示している。SiO₂中のNの量だけで議論したらアンモニア窒化が最も多量に導入できるが、多量の水素も導入されるので信頼性に関する真のメリットが薄らいでしまうことが懸念されている。N₂OとNOを比較す ると、Nの結合状態が異なることが報告されている。XPSでN1sピークを比較すると、NOの場合にはSi≡N結合に近い。現象論的には高い信頼性メリット、不純物のストッパとしてきわめて意味が大きい一方で、酸化膜中でのNのプロファイルだけでなく結合状態も制御する必要があり、現時点ではおさえきれていない部分が多く残っている。さらに信頼性上は、水素に関しても同時に考慮する必要がある。

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