半導体用語集
電界放射
英語表記:field emission
金属や半導体の表面に強い電場(Ω2 108V・mー1 )を加えると電子が放出される現象。電界放出ともいう。常温では表面から電子が放出されることはほとんどない。これは常温における大部分の自由電子の熱運動エネルギーが, 物質表面の仕事関数よりも小さいためである。しかし,導体または半導体の針状試科の先端に107V/cm程度以上の強い電場をかけると, 電子が表面付近の薄いポテンシャル障壁をトンネル効果で透過し,常温でも放出される現象のこと。電場をE'試科の仕事関数をのとすると,電界放出による電流密度は, J=CE2exp(¯D/E) (A/m-2)で与えられる。Eは電場である。この式はファウラー・ノルドハイム(Fowler-Nordheimの式である。C, Dは物質により決まる定数、Dは主に仕事関数により決まる。 電界放出の特徴は温度に無関係であることである。観察に応用した例として、放出強度が仕事関数の違いを敏感に反映することを用いて、針先端部の表面状態に対応する明暗像を106倍程度に拡大して対極スクリーン上に写すこと (電界電子顕微鏡)が行われている。
関連製品
「電界放射」に関連する製品が存在しません。キーワード検索
フリーワードやカテゴリーを指定して検索できます
関連用語
関連特集
「電界放射」に関連する特集が存在しません。
会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。