半導体用語集

シース

英語表記:sheath

プラズマが金属や誘電体などの固体壁と接する時、その間に不均一な電位分布と密度分布を持つ境界層が形成される。これをシース(sheath、鞘)という。電子密度neと正イオン密度niがほぼ等しく電気的に中性な状態がプラズマであり、このプラズマ状態(ne=ni)を維持するように壁の前面にシ ース(ne≠ni)が形成される。一般に電子はイオンよりフラックスが大きいので壁への電子の損失が大きくなり、直接プラズマのまま壁に接し続けるとプラズマの電気的中性が破れてしまう。そこでこれを抑えるように、プラズマ電位が壁より高くなり、壁の前面には正の空間電荷(ni>ne)を持つ層が形成される。これをイオンシースと呼ぶ。イオンシースができるためには、シースに入射するイオンの速度がある値より大きくなければならないというポーム条件を満たさなければならない。一方、導体壁に外部から、プラズマ電位よりも高い電圧をかけると、ne>niであるような電子シースが形成されたり、ダブルレーヤ(電気二重層)が形成されたりする。また、高周波放電や高周波バイアスの場合のように壁に高周波電圧を加えた時には、その壁の前面に高周波で振動するシースが形成され、放電の維持機構やイオン衝撃を利用する薄膜プロセスで重要な働きをする。


関連製品

「シース」に関連する製品が存在しません。

会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。