半導体用語集

ドライエッチング装置

英語表記:dry etching equipment

ドライエッチングはガスを使うエッチング技術である。液体にくらべ徴細加工性に優れている。廃棄物処理、自動化レジストの膨潤対策の面からも、この方法は優れている。

基本的には、Si、Si02、Si3N4などの上にプラズマを導いて反応させ、結果として揮発性の物質を生成させてこれを除去するエッチング方式である。
プラズマを作り出す方法で、最も一般的なものは高周波放電によるものである。1 ~ 100 Pa程度( 0.0075~0.75 Torr)程度に圧力を下げ、気体に高周波電力を加えると、ガスは放電を起こし、プラズマが発生する。プラズマ電離気体で、
(1)電気的に中性な気体分子
(2)プラスイオン、マイナスイオン、電子などの荷電粒子
(3)グロー放電によるプラズマガス
中を貫通していく光が混ざっている。

電気的には中性で、励起され、活性度の大きくなっている気体分子をラジカル(radical)と呼んでいる。このラジカルはエッチングに大きな役割を果たす。シリコン系の材料に対してエッチング能力を持つハロゲン系のガス、たとえばCF4 (四フッ化炭素)のプラズマを作ると,その中には活性度の大きいF*ラジカル(フッ素のラジウル)が含まれている。このフッ素ラジカルとSiが反応することにより、エッチングが進行する。

平行平板方式は、どちらの方式でも基本的に等方性エッチングであり、アンダカットを生じやすい。反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)では、ウェハを負の電位にしておき、プラズマ中に存在しているイオンを、垂直にウェハ表面に当てて、エッチングを行う方式である。したがって、物理的エッチング(イオンや電子を電界で引き寄せ、ウェハにイオンの衝突で原子を飛ばすエッチング方式)を行うことができる。つまり、RIEは化学的エッチングと物理的工ッチングの両方の特徴を持っているといえる。

RIE方式は、一対の平行平板電極を置いて片方は接地し、一方はコンデンサを介して高周波電圧を加える。電極の面積を非対称にし、ウェハを面積の小さい電極上(カソード)に配置すると、電極の前面に大きな電圧降下のイオンシースが発生する。この電位差は、セルフバイアス (—Vdc)といい、このシース電圧で加速された高速イオンがウェハに衝突することで、異方性工ッチングが進行する。


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