半導体用語集

温度特性

英語表記:temperature dependence

半導体メモリとして応用していくためには、要求される動作温度範囲において安定動作が必要条件となる。強誘電体は焦電体でもあるために温度変化に対する電気特性変化はSi02などの常誘電体にくらべて大きい。強誘電体メモリの場合、強誘電体はキュリー温度と呼ばれる相転位温度を持つ。通常、キュリー温度以上では常誘電体相、以下では強誘電体相となる。キュリー温度付近では温度変化による特性変化が著しい。そのため、キュリー温度は動作温度以上出なければならないのはもちろん、動作温度範囲内での安定動作のためにはキュリー温度が動作温度より十分大きいことが望ましい。通常、LSIの保証動作範囲は-20~80℃程度で、用途により多少変化する。それに対し、強誘電体メモリに使われている強誘電体材科のキュリ-温度はPZTが約450℃、SBTが約 310℃である。また、データ保持特性などのように温度依存性を持つものがある。このような場合は不良発生の活性化エネルギーを求め温度加速して試験を行う。その意味でもキュリー温度は動作温度より十分大きいほうが望ましいといえる。



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