半導体用語集

クリーンルーム

英語表記:clean room

 半導体製造工程におけるクリーンルームとは、製造工程全体あるいは重要なエリアの温度・湿度・清浄度・室圧などを必要に応じて制御している空調室のことをいう。
 半導体製造工程は大別してウェハの拡散工程(前工程)と検査・組立工程(後工程)とに分けられるが、一般的には、ウェハがむき出しとなる前者の方が高い清浄度を必要とする。この清浄度クラスに関しては、米国規格Fed. STD. 209Dに準じた塵埃粒径0.5 µmの微粒子個数で清浄度クラス呼称として管理する手法が一般的であり、前工程ではクラス100以上、後工程ではクラス10000程度の管理となっている。
 室内の清浄度は、製品の集積度によっても異なる。一般的には、半導体設計ルール(最小線幅)の1/10相当以上の粒径を持つ塵埃が製品に影響あるといわれており、このルールに従い、クリーンルームは高清浄度化が図られてきた。最近では、0.1 µm粒子補足効率99.9999%というULPAフィルタの出現により、クリーンルーム側の高清浄度化が比較的容易に実現できるようになっている。現在ではクリーンルーム中に存在する分子レベルの汚染物質の製品に及ぼす影響、いわゆるケミカル汚染問題が注目されつつある。クリーンルームの空調方式は、清浄度のレベルにより異なり、黎明期のクリーンルーム空調ではHEPAフィルタと呼ばれる高性能フィルタを天井に部分的に配置したコンべンショナル方式のクリーンルームが中心であった。しかし、LSIの集積度の向上に伴い、クラス100以上のクリーンルームが必要となった1970年代においては、垂直層流を実現可能とするため、天井部分全面にHEPAフィルタを設置したダウンフロー空調方式が採用されるようになっていった。
 しかしながら、ダウンフロー空調方式は高清浄度が得られる反面、設備費、運転費ともコストがかかる。そこで、1980年代後半以降では、必要な清浄度を細かく検討し、高清浄度を必要とするエリアを垂直層流で、その他エリアを非層流として、その間を間仕切りで仕切るいわゆる「ベイ」や「フィンガウォール」と呼ばれるダウンフローコンべンショナル混在のクリーンルームが主流となり現在に至っている。生産設備に関してもこの空調方式の変更に対応して、間仕切りと操作面が面ーとなるスルーザウォールタイプの設備がほとんどとなり、クリーンルーム内に占めるダウンフロー割合の減少傾向はますます強まっている。
 地球温暖化防止として省エネルギーが盛んに叫ばれるようになった1990年代以降は、さらにクリーンルームの省電力化が進んだ。高効率ファンフィルタユニット(FFU)の登場により、空調空気の搬送手段は大電力消費の大型ファンから、天井部に搭載された FFUに変貌を遂げ、空気搬送動力は大幅に低減された。
 塵埃制御の点では、最大の発塵源である人体やクリーンルーム外部からの塵埃持ち込み防止も重要である。クリーンルーム内への入場にはチェンジルームと呼ばれる部屋で無塵衣に着替える必要がある。一般的には、クリーンルーム内は外部よりも陽圧に保たれており、清浄度の高いエリアほど室圧が高く制御され、この室圧の違いにより低清浄度エリアからの塵埃流入を防止することが可能となっている。また、清浄度の異なるエリアヘの入場にはエアシャワーによる塵埃除去も積極的に行われている。
 半導体製造工程の性質上、クリーンルーム内の湿度は低くコントロールする必要がある。そのため、クリーンルーム内は湿度の低い循環空気に常にさらされ、摩擦帯電による製品への塵埃吸着現象が問題となる。そこで、建材を導電性または帯電防止の材質で構成し、かつアースを取ることで帯電を防いでいる。
 今後のクリーンルームでは、ウェハの大口径化が進み、人力でのウェハのハンドリングが困難になる。そのため、ウェハ搬送の比重が大きくなり、人間が介在しない方向へ進む。それに伴い、ウェハのアクセスを小さな専用ボックスで行うFOUP(Front Opening Unified Pod)方式への展開が盛んになることが予想される。現状のFOUPでは、まだボックス内でのマイクロエンバイロメント技術の課題が多く、ボックス構成材からの発ガスによる汚染などが問題となり、本格的導入には至ってはいない。しかしながら、クリーンルーム側での技術は、より簡略化される方向にあるといえ、省エネルギー、省コストが主な技術動向となるであろう。


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