半導体用語集

ドーパント

英語表記:dopant

所望の基板抵抗率をえるために添加する不純物については、シリコン単結晶の場合、量産的には主に4種類の不純物が使われている。P型不純物としては、Ⅲ族のホウ素が使われる。一方、n型不純物としては、Ⅴ族のリン、ヒ素、アンチモンが使われている。ヒ素やアンチモンドーブは、主にエピタキシャルウェハ用の基板結晶として使用されるために、高濃度に添加される。アンチモンは、おおむね0.2~0.008Ω・cm程度のものが使用されているが、0.001~0.002Ω・cm程度で固溶限界濃度になるため、実際の引き上げでは析出により転位が発生する。転位が発生するとおおむね直径と同じ距離、すでに無転位成長している部分に伝搬するため、無転位単結晶をえられる下限値はこの値より高い値となる。なお、これより低い抵抗率をえるためには、ヒ素が用いられ、おおむね0.01~0.003Ω・cm程度のものが使用されている。また、バルクウェハでは、リンやホウ素が使用され、数10~1Ω・cm程度が多く使われているが、電力制御用素子などには、100Ω・cm近い高抵抗も使用されることがある。


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